月別アーカイブ: 5月 2015

犬の膀胱内と尿道内に存在したシリカ(ケイ酸塩)結石

中年の雄の雑種犬が背側の皮膚に大きな腫瘤が出来たということで来院。FNA(針生検)による細胞診では肥満細胞腫という皮膚癌だった為、手術により切除をすることになった。ところが手術当日の術前のレントゲン写真で膀胱内に2つと陰茎尿道内に1つ金平糖状の結石が見つかり、そちらも手術することになった。肥満細胞腫は病理組織検査でグレードⅡだったが、完全切除だったため、マージンには腫瘍細胞の脈管浸潤なしという結果だったが、一応定期的検査を実施することになった。 そして結石は分析の結果、とても珍しいケイ酸塩(シリカ)の結石だった。この結石は金平糖状を呈するが、時にストルバイト(リン酸マグネシウム・アンモニウム)結石や尿酸アンモニウム結石でも同様の形状を呈する。またケイ酸塩を豊富に含むトウモロコシグルテンや大豆粕の大量摂取にも関係していると言われている。雄に多くGシェパードやオールドイングリッシュシープドッグ、G・レトリーバー、L・レトリーバーに認められている。尿が酸性から中性で形成されるので、再発を防ぐには尿をアルカリに傾ける食事療法が必要となる。国内で手に入るものとしては、ヒルズのU/Dが最も適当な療法食といえる。 下の写真は肥満細胞腫の術前術後と膀胱内から取り出した大き目の結石と尿道内の2つの結石で、いずれもシリカ結石でした。                    

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猫の腎臓のリンパ腫

6歳の日本猫が元気食欲低下、多飲多尿で来院した。血液検査では慢性腎不全があるだけだが、触診で右腎の肥大が触知され、超音波検査所見は内部構造の不整や形態の以上があったため、針生検を実施。細胞診では大型のリンパ芽球が多数見られた為、腎臓のリンパ腫と診断。飼い主の方と相談の結果、まずはL-アスパラギナーゼとステロイドの治療をすることになった。その後体調が良くなったらCOPという3種類の薬剤で治療することになった。左はレントゲン写真で大きな腎臓が分かる。その右の2つの写真は右腎と萎縮していた左腎。一番下は右腎の不整な構造を示すエコー検査の写真。」      

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猫の腎周囲偽嚢胞の皮膜切除術

8歳の慢性腎不全のある日本猫が、当初腎嚢胞として留置針による嚢胞内の液体を吸引をして対処していたが、吸引までの時間が次第に短くなってきた為、根本的な治療とは言えないが、腎周囲の皮膜を切除することで、中期的なコントロールができる可能性があるため、飼い主の方と相談の上、手術となった。術後の回復は順調で元々慢性腎不全はあるが、現在腎機能も安定し、普通の生活をしている。下の写真は順に手術前の腹部レントゲン写真2枚。術中写真と腎嚢胞内の液体900ccを示し、一番下の写真は術後のレントゲン写真。                  

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