日別アーカイブ: 2016年1月4日

胃の内視鏡による多数の胃内異物の除去

中年の雑種犬がおもちゃのぬいぐるみを解体して、中にある音の出る円形プラスチック製の部品(直径4cm程)を19個飲み込んでしまったということで救急来院した。飲んで間もなかったので、症状は全くなかったが、催吐処置をするには異物が大きく、手術はできるだけしたくないという要望がありましたので、内視鏡で取り出すことになった。物がプラスチックだということと、この日は食事をたっぷりした後だったので、レントゲンにははっきりした異物は写し出されていません。ただ間違いなく飼い主が飲み込むのを見ていたのですからこれを取り出すしかないということです。結局1回の内視鏡処置ではフードが多すぎて、それに異物が隠れてしまって限界があったため、9個分だけ摘出して、翌日の胃内のフードがなくなってから、残りの異物を取り出すことになった。写真は胃カメラで見た胃の中の状態(右にバスケット型異物鉗子・中央に異物)と取り出した19個の異物です。  

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ラブラドールレトリーバーの急性膵炎

7歳の雌のラブラドールレトリーバーが急性の激しい嘔吐と食欲廃絶、元気消失と衰弱で受診。クッキーの詰め合わせの大箱を壊して中身を包み紙ごと完食した後からの症状で、下痢も伴っていた。体重42kgで肥満、ボディーコンディションスコアーは8/9。普段から間食も多く、尚且つ盗み食いが頻発して飼い主が手を焼いていた。体温39.4℃、腹部圧痛、衰弱と虚脱、血液検査では白血球増多(好中球と単球の増加)犬特異的リパーゼの高値、レントゲン検査では十二指腸とそれ以外の小腸内のガス像、胃内のガスと食物か異物か判断できない物質の存在、等の所見から胃内異物や腸閉塞および急性膵炎を疑いすぐに静脈確保し、輸液を開始した。点滴にH2ブロッカー、制吐剤、FOY、鎮痛剤(フェンタニール)、抗生物質を投与。吐き気がなくなり、状態が少し安定してから、試験開腹を実施したが結果は異物の閉塞は一切なく、驚いたのは膵臓が80%ほど白く壊死したように変色して浮腫を起こしていた。その一部を細胞診したら、好中球が多数存在し、すでに壊死を起こしていた。術後は消化の良い低脂肪食に消化酵素を混ぜて与えていただき、粘膜保護剤、整腸剤なども与えてもらった。さらにホモトキシコロジーの膵炎治療を加えたら、1週間経過した頃にかなり急速に状態が改善して元気が出てきたのと、食欲も次第に戻ってきた。2週間後には散歩や軽い運動もできるようになった。但し便の状態は時々緩めの便がでることがあった。3週間後では普通の生活ができるようになったが、依然、低脂肪食と消化酵素、そしてホモトキシコロジーのアンプル液と錠剤の5種類の内服による補助療法を週2回与えて安定していた。結局2か月ほどかかって犬特異的膵リパーゼの数値が正常となり、ほぼ完治となった。写真は異物の疑いと膵炎の病理検査の目的で試験開腹をした時の膵臓の状態を示したもの。 )    

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