月別アーカイブ: 5月 2016

犬の脾臓の線維組織球性結節

15歳のトイプードル避妊雌が慢性腎不全に罹患していた為、精密検査を実施し、その際のX線検査とエコー検査により、脾臓のマスが見つかった。飼い主の方とご相談の上、腫瘤ごと脾臓摘出を実施することになった。腎機能を損なわないよう静脈点滴を術前と術中、術後に行った。術後も経過が良く、現在も元気に過ごしている。         病理組織検査の結果:脾臓の繊維組織球性結節だが子の腫瘍は白脾髄結節性過形成と間質細胞に由来する腫瘍性病変が混在したもので、悪性に分類される。本例では形態学的悪性度は中程度からやや高く、グレードⅢに相当するため、予後も要注意になる。     写真は術中、術後の脾臓全体像と腫瘤の割面を示す。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。

老齢の雑種犬の脾臓捻転

主訴:昨日より急に元気食欲がなくなり、ぐったりしている。現症:腹部は腫大し、心拍数が増加しており動かない。血液検査:Ht16.8%、WBC49920と高く、特に好中球・単球・好酸球が増加していた。肝パネル・腎パネル共に正常。NaとClの低下。ALKPとGLUが中等度の上昇以外は異状なかった。X線検査とエコー検査:当初、脾臓の腫瘍や過形成、骨髄疾患や免疫介在性溶血性貧血までを疑っていたが、脾臓全体の重度肥大と少量の腹腔内液体貯留、脾臓内の血流の欠如などから脾臓の捻転を疑った。治療経過:飼い主との相談の結果、輸血を実施した後開腹手術を実施した。その結果、やはり巨大化した脾臓が現れ、しかも脾門部で脾臓が360°回転しており、脾臓の動静脈はもちろん、腸間膜も癒着し一緒に回転し、膵臓の左葉も完全に捻じれて、血行障害により赤黒く変色していた。回転した巨大脾臓を含め、腸間膜や膵臓の左葉を元に戻しても、血行はもどらず、血管内には血栓様の凝血塊も多数みられたので、これらすべてを切除摘出した。術後は徐々に元気に回復し、食欲も次第に戻り、順調な経過をたどった。 写真はX線写真とエコー検査の脾臓の無血行を示し、さらに術中のものと取り出した脾臓・膵臓(脾臓に癒着していた)・腸間膜。

カテゴリー: 未分類 | コメントは受け付けていません。