11歳のゴールデンレトリーバーの副腎の褐色細胞種

 昨年、精巣の間細胞腫とセミノーマで手術した11歳のゴールデンレトリーバーが健康診断で来院した。血液検査とX線検査では特に異常所見は見当たらなかったが、エコー検査で中腹部やや左側に3~4cmのマスがあり、肝臓内にも長軸で2.7cm程のマスが存在していた。下の写真は左が腹部のマス、右が肝臓内のマス。 

 

下の写真は副腎腫瘍の摘出手術中、右は肝臓表面に認められた小腫瘤。

 

下の写真は摘出した副腎と肝臓の腫瘤、右の写真はその割面を示している。

病理組織検査の結果は副腎は褐色細胞腫、肝臓の腫瘤は特殊染色により、副腎の腫瘍と同じ好銀性顆粒を細胞質に含んでいたため、副腎の褐色細胞腫の肝臓転移という診断になった。このことから昨年摘出した精巣の間細胞腫の転移ではないことが分かった。

 
   

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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