災害動物医療研究会講習会にて(VMAT養成基本カリキュラム認定修了証取得)

2月11日と12日の2日間、東京の武蔵境にある日本獣医生命科学大学にて、災害動物医療研究会(VMAT:VeterinaryMedicalAssistanceTeam)の講習会と実習が行われた。11日は10時から17時30分まで、12日は9時から18時までの長丁場だったが、災害時のシェルターメディスンの個体管理と群管理との違い、負傷動物などのトリアージと管理、産業動物や野生動物への対処法、災害時の公衆衛生上の問題、災害時の動物福祉や動物行動学の理解などの他に、基礎的なインシデント・コマンド・システムといった統制管理やリスクアセスメントや関連するリスクコミュニケーションについて等々、非常に多岐に亘った内容だった。2日目の実習は実践さながらの内容であれこれ考えさせられるものでした。我々のチームは5つの部門に分かれて各担当者を決めて実施した。シェルター内の様々な健康状態の犬猫やそれ以外の動物たちの配置やフードや水、トイレや寒さ対策に必要な物資などを本部との連絡で供給してもらいつつ、色々なボランティア団体などから次々と要請してくる飼い主不明の様々な健康状態の動物達への対処、ケガした野生動物の情報、取材に来るマスコミへの対応等々、シェルター内は目まぐるしい状況になりました。終わった後、とても大変な活動であることが分かりました。実際には余震の続く中、様々な困難が予想され、想像をはるかに超えた状況になる可能性があります。今回の講習会は大変勉強になりました。ただ今後の課題はできるだけ早期にこのような講習会に全国の都道府県の獣医師会や市町村の災害担当者、あるいは愛護協会や福祉協会その他のボランティア団体等の方々が参加されて、災害動物や災害時の活動方法に関する理解を深めて頂き、相互の協力の下、十分な体制や組織作りをしていただきたいと感じました。下の写真は講習会終了後に頂いた認定修了証と集合写真です。