新規採用者の選択の難しさ

次年度、当院は2名程スタッフの採用をする予定だ。今年3月から延べ12名の希望者が面接や実習を終えた。しかし人を採用する際にはいつも悩みます。まずは病院に最初に電話をしてきたときのしゃべり方や受け答えの仕方で、大体の雰囲気や生活環境が分かることがあります。ここで篩いにかけることもあります。そして実習や面接の際の第一印象、言葉遣いなどを参考にします。特に実習中は私と一緒に診療の補助をしてもらいますが、挨拶をきちんとできるか、飼い主様との会話ができるか、自主的に仕事に参加できるか、動物の行動を理解しているかなど基本的なところを仕事をしながら観察します。またスタッフに溶け込んで会話が出来るか、相性はどうか、どんなことに興味や好奇心を示すかなど、後でスタッフに意見を聞くことにしています。また当院では企業などでよく使う適性検査の質問に時間制限で答えてもらっています。この結果も個々人の性格や仕事の適正、どんなものに興味を持つか、意欲やヤル気はどうか、社会性は、などなど、とても役に立ちます。但し参考までということになります。そこで直感を頼りにだけして、決定すると間違いが起こりますので、本人との会話の中からその人の考えを出来るだけ理解し、スタッフの意見も充分聞いて、色々なデータも参考に総合的に判断しています。採用した後、たまに失敗したかなと思われる人も次第によい方向に発展してくれますし、その人の個性が伸びて、採用してとても良かったと思えるようになりますから、自分を信じて採用を決定しています。今回も当院に実習や面接に来ていた学生たちは皆んな熱心で将来の夢をしっかり持っていました。採用する際にはいつもそうですが、どの人も素晴らしいところがあって、とても悩みます。夏休みも終わりに近づいていますのでそろそろ採用決定をしなければなりません。もし採用されてもされなくてもそれはその人の運命ですので、その運命に従って気持ちを切り替えて、前向きに進んで行ってもらいたいと思います。彼等の未来はこれからですので。