1.実績に基づいた手術を
当院では、整形外科、軟部外科、神経疾患、一部循環器系の手術・胸腔外科・眼科手術・口腔外科・形成外科・皮膚移植手術など年間1200頭以上の手術・処置を実施している実績があります。
2.動物に「痛み」の少ない方法を
痛みを感じている動物はストレス下にあり、あまり食事をしないことによりエネルギー消費量が利用可能なエネルギーを上回ります。つまり、痛みを無くしてあげることで、傷や病気の回復が早くなるのです。 当院では15年以上前から手術前と手術中、術後に鎮痛剤を投与することで、「痛みのコントロール」を行っております。
3.動物に「負担」の少ない方法を
- 1. 血管シーリングシステムやアルゴンプラズマ凝固装置付高周波電気メスの使用
不妊手術や去勢手術はもちろん、血管の多い臓器や腫瘍の切除の手術時間が通常の半分の時間で終わるため、麻酔時間が半減することで、麻酔リスクが激減します。さらに近年増加している縫合糸の結紮で起こる縫合糸反応性炎症もおこりません。
- 2. 腹腔鏡による手術
手術創がわずか1cmほどの傷で済むため、動物の術後の回復力が断然違ってきます。現在は主に腹腔臓器のバイオプシーや空腸チューブ装着時等に使用していますが、順次色々な手術に応用していく予定です。
4.安心の術前検査を
当院では安心して麻酔や手術を受けていただくために、必ず術前検査を行っております。血液検査・レントゲン検査・心電図検査を基本として、年齢に応じた検査内容を追加して行います。術前検査の実施により、麻酔や手術中の急変や、術後の経過不良などを起こすことを事前に察知することができ、より安全な手術が実施出来ます。
5.清潔で安全な環境作りを
手術室はもちろん、全室を清潔で安全な環境作りのために、消毒・滅菌などの院内感染予防を徹底しています。当院では院内全室をAP水(刺激のほとんどない中性塩素系消毒液)や高圧スチーム消毒、さらに年2回の専門業者による院内完全消毒・殺菌処置を行なっています。
手術手順チャート
- STEP1
- 術前検査(異常のないことを確認)
- 静脈瘤置針の留置・静脈点滴開始
- STEP2
- 鎮痛剤・抗生物質投与
- STEP3
- 麻酔前投薬(鎮静剤)及び導入麻酔
- STEP4
- 気管チューブ挿管・吸入麻酔
- 手術部位の毛刈り・消毒
- STEP5
- 手術開始
- 手術終了 麻酔の覚醒、気管チューブ抜去
- STEP6
- 術後監視・保温・点滴の継続