犬と猫の口腔内腫瘤2例

1例目はシーズー9歳で飼い主の方がたまたま口の中にできものが出来ているのを見つけて来院した。出来方としては悪性のものには見えなかったので、切除バイオプシーとして対処した。病理検査では線維腫性歯肉腫で、これは歯根膜に由来する良性の腫瘍性病変と考えられている。またこの病変は従来、骨形成性歯肉腫と呼ばれていたが、現在では線維腫性歯肉腫の一組織亜型と考えられているそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

2例目は3歳半の日本猫が口が汚れるので口内を見たら、歯肉に赤い大きなできものがあるのに気づいて来院した。X線検査で腫瘤の下の歯根部の歯槽骨の融解像が見られため、炎症性の可能性と腫瘍の可能性もあった。まずは針生検をしたかったが、嫌がって口を開けさせない子だったので、麻酔下で切除バイオプシーとした。病理組織検査結果では炎症性肉芽組織、ただし、多数の形質細胞の浸潤が認められることから、猫形質細胞性口内炎の関与の可能性は否定できないとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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