18歳の老猫さんの脾臓の腫瘤

 

  

18歳という高齢の猫さんが2~3日食欲なく、嘔吐があるということで来院。血液検査で中等度の貧血、白血球(好中球・リンパ球・単球)の増加、慢性腎不全、慢性肝炎が存在することが分かりました。またレントゲン検査(左写真)では脾臓の腫大が認められ、エコー検査(中央写真)では、脾臓に3~4cmの低エコー部がまだらに存在する腫瘤が確認された。さらに血液の塗抹標本により、肥満細胞(右写真)が多数認められたため、脾臓の肥満細胞腫またはリンパ球も増加していることから、リンパ腫も可能性があった為、飼い主の方の意向もあり、高齢と言うことも考慮に入れて、ステロイド治療をすることにした。本日で3日目ですが、本人の状態はすこぶる元気で、食欲もあり、嘔吐も全くない。このあとは通院で慢性腎不全の治療と肝臓の治療を皮下輸液で続けていくことになった。このように老猫さんの場合、ストレスのかかる検査は絶対に避けなければなりませんので、必要最小限の検査により、暫定診断をして、体に無理のないノンストレスな治療を考えていくことになります。

 

   

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