ネコちゃんの飼い主様へ

ネコちゃんと暮らす皆様へ
ネコちゃんは、日々の小さな変化にも敏感に反応する、繊細でとても賢い動物です。ご家族にとっては何気ない仕草や表情の変化でも、体調のサインになっていることがあります。その一方で、猫は「痛みや不調を見せたがらない動物」でもあり、気づいたときには症状が進んでいることも少なくありません。
時代とともに医療技術は進歩し、猫の平均寿命も大きく延びました。だからこそ、日々の健康管理やご家庭での観察、そして動物病院との連携がさらに重要になっています。
このページでは、初めてネコちゃんを迎える方から、長年一緒に暮らしているご家族まで、役立つ情報を幅広くまとめています。”猫に優しい病院づくり”に取り組む理由や、年代ごとに気をつけたいポイント、当院が力を入れている診療分野など、安心して暮らすためのヒントをたっぷりお届けします。ネコちゃんの健やかな毎日を、葉山どうぶつ病院がしっかりサポートいたします。
国際猫医学会Silver認定病院

葉山どうぶつ病院は1950年の開院以来、地域で暮らすネコちゃんとご家族を支える存在でありたいと願い、長年にわたって診療を続けてきました。International Society of Feline Medicine(国際猫医学会)会員及び認定病院で、猫に優しい病院としてキャットフレンドリークリニックのシルバー認定を受けております。
猫にやさしい動物病院としての取り組み
ネコちゃんは「環境の変化が苦手な動物」です。初めて見る場所、初めて聞く音、知らない人の気配、他の動物のにおい——すべてが緊張の原因になります。病院に来るというだけで不安を感じてしまうことも多く、ストレスが強いと診察や検査がうまく進まないこともあります。そこで当院では、ネコちゃんが少しでも安心できるよう、さまざまな配慮を行っています。
猫優先待合スペースを設置

当院には、ネコちゃんが落ち着いて過ごせる 「猫優先待合スペース」 があります。他の動物の鳴き声や視線がストレスになることが多いため、少し離れたスペースにキャリーを置いていただける環境を整えています。静かで落ち着いた空間は、怖がりな子やシニアのネコちゃんにも安心感を与えます。
リラックスできる環境(フェリウェイ)

待合スペースでは、猫専用のフェロモン製剤フェリウェイを常時使用しています。フェリウェイは、猫が安心しているときに顔から分泌する天然フェロモンに似た成分をディフューザーで拡散する製品です。慣れない場所での緊張や不安をやわらげ、ネコちゃんが少しでも穏やかに過ごせるようサポートします。
キャリーのまま診察できる体制づくり

ネコちゃんは環境が変わるだけで不安になるため、キャリーから無理に出そうとすると暴れてしまったり、余計に怖がってしまう場合があります。当院では、キャリーごと診察台に乗ってもらい、扉を開けたまま様子を見たり、タオルで視界をやさしく遮ってあげるなど、できる限り負担の少ない方法で診察を進めます。
洗濯ネットの活用を推奨

診察や採血、爪切りが苦手なネコちゃんには、洗濯ネットが大変効果的です。ネットに入ったまま身体の一部だけを出せるため、安全に落ち着いて診察することができます。当院でも多くの症例で活用し、ネコちゃんのストレス軽減に繋がっています。
猫の診療経験豊富なスタッフが対応

猫の性格は、多くの場合”初対面での対応”に大きく影響を受けます。当院では、猫の診療経験が豊富なスタッフが、怖がり方や力の入り具合、目の動きなどを細かく見ながら、ゆっくり時間をかけて診察します。「この子はどんな子か」を理解しながら診療できることは、猫医療においてとても重要です。
当院が得意としている猫の診療分野
猫は犬とは異なる病気の発症パターンを持ち、「猫に特化した診療」が求められます。
当院では猫の病気に精通した獣医師が、長年の経験を活かしながら幅広い診療に対応しています。
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腎臓病(慢性腎臓病)
猫の高齢化とともに非常に多くなっている病気です。初期では症状が分かりづらく、徐々に進行していくため、早期発見が最も重要です。当院では、血液検査・尿検査・画像検査を組み合わせ、生活環境や食事指導も含めて総合的にサポートします。
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甲状腺機能亢進症
高齢猫に増えているホルモン異常のひとつで、「食欲があるのに痩せる」「行動が落ち着かない」などの症状があります。治療は薬物療法が中心ですが、継続的なフォローと環境・食事管理が欠かせません。
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心臓疾患(肥大型心筋症など)
猫は心臓病が”外から見えにくい”特徴があります。音だけでは分からないケースも多く、心エコー検査が早期発見の鍵になります。病気が進行する前に見つけることで、治療選択の幅が広がります。
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歯科疾患(口内炎・吸収病巣など)
猫の口腔トラブルは生活の質に影響しやすく、痛みで食べられなくなるケースもあります。歯肉炎や口内炎、歯の吸収病巣など、猫特有の疾患にも対応し、必要に応じて治療や処置をご提案します。
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腫瘍科
しこりや体重減少は腫瘍の可能性があるサインです。早期発見が大切であり、状態に合わせて検査や治療計画を丁寧にご提案します。
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シニア猫の総合診療
「年齢とともに起きる体の変化」をしっかり見極め、無理のない治療を組み立てます。複数の病気が重なることも多いため、日常生活を含めて総合的にサポートします。
初めて猫を飼う方へ
基本のケアと予防
ネコちゃんとの生活は、ちょっとした工夫で大きく変わります。初めて猫を迎える際にご参照ください。
家の中の環境づくり

猫は「自分のテリトリー」がとても重要です。安心して隠れられるスペース、上下運動ができる棚やキャットタワー、静かな寝場所などを整えてあげましょう。
キャリーケースに慣れさせましょう

完全室内飼育のネコちゃんにとって、多いお出かけ先は病院になります。そんな時だけキャリーを使っていると、ネコちゃんにとってキャリーは嫌なものでしかなくなります。
普段からキャリーケースはネコちゃんが居る部屋に置き、扉は開けたままにして放っておきましょう。そうすることで自分たちのにおいが付き、毎日少しずつ慣らすことで抵抗感も和らぐようになります。
キャリーケースが安心できる場所になれば、動物病院にいるときも少しだけストレス緩和に役立ちます。
食事管理と水分補給

猫は水をあまり飲まない動物であり、腎臓の負担が強くなりがちです。ウェットフードの併用やウォーターファウンテンの利用などで、水分摂取を促すことも重要です。
ワクチン接種

当院では3種及び5種類の病気を予防できるワクチンをお勧めしています。特にお外に出てしまうネコちゃんは感染する病気の数も多くなります。完全室内飼育でも、外からウイルスが持ち込まれることがあります。しっかりと予防してあげてください。毎年1回の接種が必要です。
ノミ・マダニ予防

ネコちゃんにノミ・マダニが寄生すると皮膚炎や病気を引き起こします。 また、ネコちゃんに付いたノミやマダニは飼い主様を刺すこともあり、人にも感染する、人と動物の共通感染症を引き起こします。ここ数年で感染が確認されており人の死亡例もあるSFTSなどもその1つです。
またノミが媒介するお腹に寄生する瓜実条虫やマダニが媒介するリケッチアウイルスなどがあります。
フィラリア予防

フィラリア症はワンちゃんだけの病気と思われがちですが、ネコちゃんにも感染する病気です。 ネコちゃんが感染するとワンちゃんに比べ死亡するリスクが高くなってしまいます。フィラリア症は蚊が媒介して起こる病気ですが100%予防できる病気でもあります。
この地域では4月末から12月の9回の予防が必要です。
避妊・去勢

将来的に子供を作る予定が無い場合には、将来発生する病気のリスクを軽減することを目的として、早い時期の不妊手術をお勧めしています。
年齢別の健康管理(若齢〜シニアまで)
1~6歳:成猫期
健康に見えても、体の変化は静かに進みます。
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肥満対策
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歯磨き習慣
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年1回の健康診断
7~9歳:シニア前期
腎臓・心臓の病気が増え始める時期です。下記に気を配りましょう。
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飲水量、排尿量の変化
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毛づくろいの頻度
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半年に1回の検診
7〜9歳(シニア前期)チェックリスト(詳細版)
- 食欲が急に変わっていないか
- 体重が増えすぎ・減りすぎていないか
- 水をよく飲む/尿が増えた
- 排尿・排便のリズムの変化
- お口のニオイや歯の状態
- 目・鼻の汚れ
- 毛づくろいの減少・毛並みの変化
10歳以上:シニア期
健康に見えても、体の変化は静かに進みます。
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動きの鈍さ
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体重減少
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毎日の生活の変化を記録
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3〜6ヶ月に1回の検診
10歳〜(シニア期)チェックリスト(詳細版)
- 動きが鈍い
- 高い場所へ登らなくなる
- トイレの失敗が増える
- 夜鳴き・落ち着きのなさ
- 体重の減少
- 吐く回数が増えた
- 毛並みの乱れ
- 口の痛みやよだれ
- 水の量が増えた
- フードを残す
- 蛇口の水ばかり飲みたがる
11歳以上(ハイシニア)に特に注意したいこと
大切な家族に寄り添った環境づくり、目配り心配りを心がけましょう。「まだ飼い主さまと一緒にいたい」と思う気持ちが、健康長寿につながります。
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歩き方がゆっくり・ぎこちない
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食べても痩せる
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排尿・排便に時間がかかる
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段差を小さくする・寝床を暖かくするなど環境改善が必要
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3〜4ヶ月ごとの
健康チェックが理想

ネコちゃんの飼い主様へ
ネコちゃんは小さな変化を言葉で伝えられない分、ご家族の気づきと、動物病院との連携がとても大切です。葉山どうぶつ病院は、ネコちゃんにもご家族にも安心していただける診療を、これからも丁寧に続けてまいります。「あれ?」と思ったときこそ、どうかお気軽にご相談ください。