最新の内分泌学国際セミナーに出席

15日(金)から17日(日)までの3日間、日本動物病院会(JAHA)の国際セミナーに出席した。今回のタイトルは「実際の症例に基づく最新の内分泌学」でアイルランドのダブリン大学の先生でもあり、ヨーロッパ獣医内科学の専門医であるDr.Robert Shielの講義だったが、犬の副腎皮質機能亢進症の様々なタイプの診断治療から非定型的副腎皮質機能亢進症(臨床症状があるにもかかわらず、検査結果が陰性の副腎皮質機能亢進症や両側性副腎腫瘍、コルチゾールを分泌しない副腎腫瘍、食事依存性副腎皮質機能亢進症、異所性ACTH産生、突発性後天性網膜変性など)について、さらに電解質異常の診断と管理、内分泌性高血圧や副腎腫瘤へのアプローチについても症例を用いて説明があった。今回のセミナーで大変勉強になったのが、猫の末端肥大症についての講義だった。糖尿病の猫の25%でその基礎疾患になっており、血糖値コントロールが難しくなる原因にもなっているという。それをあらかじめ知っていることが大切で成長ホルモンの中のIGF-1を測定することで将来の血糖値の上昇を予測することもできる。最後にコントロールの難しい犬猫の糖尿病患者の管理についても、とても分かりやすく解説していただいた。      今回もとても有意義のある3日間セミナーでした。