日本獣医がん学会(7月6日・7日)出席(金子・村上)

今回のテーマは「犬の軟部組織肉腫」:今回とても面白かったのは2日目の軟部組織肉腫の病理、画像診断、外科手術、放射線療法、化学療法のそれぞれの専門医による実際の症例を交えてのレクチャーだったが、組織学的グレードとマージンによる予後の違い、特に犬の血管周皮種のマージンと線維肉腫のマージン、さらにネコの線維肉腫のマージンと悪性度の高いものほど当然のことながら、大きなマージンを取る必要があること。また最近話題の化学療法としてシクロフォスファミドとピロキシカムを併用したメトロノーム療法やトセラニブによる治療、さらに電気化学療法などの説明があったが、副作用のリスクも多少あったり、費用面の問題があったりするので、それぞれが標準治療で抵抗性を示したものに使用したり、使用するタイミングなどを考えて治療していくことになる。特に面白かったのは、機能性副腎腫瘍に対する様々な角度からの考察や治療法と術後の注意点など、専門医による解説が大変役に立つ内容だった。