「口腔疾患の最新情報」Dr.Brook Niemiecのセミナー

9月3日と4日の二日間、Dr.Niemiecの歯科セミナーがあり出席してきた。彼はアメリカ獣医歯科学会とヨーロッパ獣医歯科学会の認定歯科専門医であり、獣医歯科学会の前会長も務められている。現在は世界小動物獣医学会の代議員も務めており、口腔ヘルスケアの提唱のため、国内外や地方を問わず様々な公演をしているそうだ。         初日は日本小動物歯科研究会の会員限定のクローズドセミナーで、我々が日常大変苦労している猫の歯肉口内炎や歯の吸収病巣の治療についての講演に一番興味があった。どちらの疾患も抜歯が一番確実な治療ということですが、この抜歯の判断やタイミング、そして技術的なコツなどをご教授いただき、とても有意義な内容だった。また4日のセミナーは基本的な内容ではあったが歯周病とその影響、歯根膜治療の基礎、口腔病理に関する最新情報、歯科疾患における疼痛管理、歯科放射線学等、広範囲の内容だった。

JAHA国際セミナー「最先端の腫瘍外科学」に出席

今回はコロラド州立大学がんセンターの腫瘍外科教授であるDr.Nicole Ehrhartの腫瘍学の最新情報を聴いてきた。今まで常識とされていた内容がいくつも変わってきたが、乳腺腫瘍と避妊手術の実施時期と予防効果についての新しいエビデンスが出たことや良性タイプの脂肪腫の中でも非常に厄介な浸潤性脂肪腫、口腔内の悪性メラノーマのワクチン療法の効果が意外に低かったことなど、また術前や術後管理に気を付けなければいけないこと、腫瘍の完全切除後にも化学療法を必ず使うことで生存率があがるものなど、大変勉強になった。そして何よりも今回の講師の専門でもある骨肉腫に関して、十分な治療をしても2年生存率10~15%という骨肉腫の治療が新しいワクチン治療によって2年生存率が67%まで上がることが分かってきたことは、大型犬の飼い主にとっては朗報といえる。ただアメリカで今年末にそのワクチンの認可が取れるというくらいなので、日本に入ってくるのは少し先になりそうだ。

OBの佐久本(旧姓)獣医師が訪院

2年前退職した旧姓・佐久本獣医師が昨年11月に生まれたお子さんを連れて来院してくれた。とてもしっかりした体の健康そうな赤ちゃんで産後の育児の苦労話などで盛り上がった。私にも5月に長女が出産し、孫ができたばかりだったので、育児の大変さがよく分かった。また当院勤務の頃が懐かしく、現在東京に住んでいるので、葉山はやはり良いところだと絶賛していた。下は勤務当時一緒に働いていたスタッフとスナップ写真を撮ったもの。

中医学セミナーに出席

8月7日(日)東京で鄒大同先生によるペット中医学勉強会が開催された。中医学では悪性腫瘍を「癌毒」と表現し、臓腑機能失調、気血鬱滞の上に、体内外の複数の素因によって発生した一種の特異な病的因子とする概念だ。治療の主体は「扶正解毒」の中草薬でチャガや霊芝、黄精、ヨクイニンなどになるが、シベリア霊芝での広島大のデータで腫瘍細胞(子宮癌細胞、固形癌細胞、白血病細胞、メラノーマ細胞など)の明らかな抑制効果が示されていた。また田七人参の活血止痛・止血の効果も大切なものだ。今後は腫瘍の治療に、副作用のほとんどない治療として、もう一つ漢方による治療も加えていくつもりだ。

ベランダの菜園でキアゲハが羽化

一週間ほど前に良く育った3匹の幼虫がイタリアンパセリを黙々と食べているところを発見した。模様がきれいだったので、写真を撮ってみた。その後、塀に2か所、近くのミントの茎に1か所、蛹になっていた。蛹になってから5日目の今日、1匹目が羽化した。羽化の瞬間は見られなかったが、羽を開いたり閉じたりする動きをしながら、じっとしているところを撮影できた。あの幼虫からこんなに素晴らしい蝶々が生まれてくるなんて、想像もしていなかったので、感動してカメラに収めてみました。

 

 


7月10日猫の集会(日本猫医学会JSFM主催)に参加

臨床獣医師と動物看護師のための勉強会「猫の集会」が7月10日に開催された。猫の腎臓病を網羅すると題して、腎臓病と心臓病の関連・臨床病理学と診断学・画像診断・内科学と治療についてといった、猫の慢性腎疾患についてのすべてをもう一度頭を整理する意味で勉強してきた。また特別セッションでは各動物病院の院長やスタッフが将来に向けて、「猫にやさしい病院」としてソフト面やハード面をどのようにしていったらよいかをグループごとに意見交換をし、まとめて発表した。これも大変参考になる意見がたくさん出た。                                     休憩時間にスタッフと一緒に展示場ブースであまり可愛くない猫と記念撮影。

念願のバーベキューパーティー

5月15日(日)に病院のお休みをいただいて、横須賀の猿島でバーベキューパーティーを実施した。実は毎年夏の8月頃にバーベキューをする予定だったが、2度も雨天や場所の確保ができなくて、他のイベントに変更になっていた。真夏は暑すぎるので、毎年5月にテニス大会をやっていたが、その代わりに今年はバーベキューにしようということになり、予約を取った。当日は快晴で陽は強かったが風は涼しく、バーベキューには最高の天気になった。先発隊が準備してくれたので、後発のみんなが到着するとすぐにビール片手に焼肉を頬張った。焼肉の材料も牛肉・牛タン・豚肉・豚トロ・鳥肉・ソーセージ・魚介・野菜数種類と豊富に揃えてくれた。仕上げは五目焼きそば、そしてデザートにバナナチョコまで作ってくれた。猿島は戦争中、港の入口の要塞だったそうで、トンネル内に砲台跡や弾薬庫跡などが残っており、ちょっとした散策コースになっていて、海岸の岩場や展望台などの景色を涼風に吹かれながら、気分爽快な散歩ができた。5月の忙しい中をお休みいただき、飼い主様方には大変申し訳ありませんでしたが、我々にとっては普段ストレスの多い仕事なのでこういう息抜きができて、とても楽しく有意義な一日が過ごせました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

’16年度歓迎会

今年も4月から新人の動物看護師が1名私たちの仲間に加わった。また新しい風が吹き込まれ、スタッフ皆んなが良い刺激になるだろうと思っています。当院はいつも人に恵まれ良い関係を築いております。特に動物病院の仕事はみんなが協力し合って成り立つものですので、さらに良い仕事、良い医療サービスができるのではないかと思います。下は先日の歓迎会のひとコマです。

第9回山中湖フォトグランプリ入賞(パートⅡ)

先日、山中湖観光協会から表彰状と記念盾そして山中湖ワインが送られてきた。私の写真はとても恥ずかしい作品なので、ご覧になりたい方は下記の山中湖観光協会の正式ホームページのイベント情報内「第9回山中湖フォトグランプリ」をクリックしてご覧下さい。www.yamanakako.gr.jp

 

 

 

 

「胸部疾患の外科手術」国際セミナー出席

3日間のJAHA国際セミナーに出席してきた。講師はDr.Dudleyで米国外科専門医、特に腫瘍外科が得意の先生だ。内容は実に興味深いものでした。横隔膜ヘルニアの診断検査のコツや自然気胸ブラとブレブの鑑別と治療法、中皮腫と胸腔ポート設置、胸腺腫と頭側縦隔マスの鑑別診断および手術のコツ、心基底部腫瘍の診断や心膜切除の術後癒着を起こさない切開法、その他、原発性肺腫瘍や胸壁腫瘍の外科テクニックについても欠損部を広背筋やメッシュと大網を使った手術を詳解していただいた。いつもながら3日間のきついセミナーでしたが、得るものが多く充実した3日間だった。