伊豆高原の春を体感

久しぶりに家族7人(内ワンコ3人)が揃って、16日と17日の二日間、伊豆高原に行ってきました。今回ワンコたちは優雅にキャンピングカーの中で寝そべったままの移動でしたし、飼い主の方も皆、ゆったりとした旅ができました。まずはペットの神社・神祀神社(写真①②)に直行し、ワンコたちと一緒に旅行中の安全をお祈りしました。ワンコたちのお守りを頂き、お祓いをしていただいてさて出発となりましたが、最初に行ったのは以前にもご紹介した伊豆マウンテンドッグラン(写真③④)、やはりラブラドールのローリーと若いマルチーズは着いた途端に山の下から上まで走っていきましたが、フレンチブルのステラはフリーマンなので、マイペースで”行きたいところに行きますわ”という感じで歩いていました。遊び疲れた後は腹ごしらえという訳で、PIXY(ピクシー)(写真⑤⑥)というイギリスの家庭の庭園を思わせるお庭のあるもちろんペットOKの洒落たお店を見つけて行ってきました。お料理もハンバーグシチューと紅茶とデザートを注文しましたが、とても良い香りとコクがあって、それぞれ美味しく頂きました。お腹が満たされた後は宿に向かっていく途中にあった桜の里(写真⑦⑧)に寄って見ました。いろいろな種類の八重桜が満開で、ワンコたちと一緒に園内を散策し、暫し見入ってしまいました。翌日は一碧湖(写真⑨⑩⑪)という火山により堰き止められた湖に行き、湖畔の小道をほぼ一周散策しました。ここも犬のお散歩コースとしては皆さんにお勧めの良いところです。最後に行ったのは城ヶ崎の伊豆四季の花公園(写真⑫⑬⑭⑮)で山の斜面全体がお花畑になっており、色鮮やかに数え切れないほどの種類の花が咲き誇っていました。ワンコたちも少々お疲れになってきたので、そこから帰路にむかうことにした。帰りのキャンピングカーの中では3人とも疲れきった子供のように横になって眠っていた。

写真①②

写真③④

写真⑤⑥

写真⑦⑧

写真⑨⑩⑪

散歩道の石垣のスミレ

写真⑫⑬⑭⑮

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キャロライン・ケネディー大使主催のガーデンパーティーに参加

今回ケネディーアメリカ大使主催のガーデンパーティーのご招待状(下はスキャンしたもの)が届きましたので、4月11日(木)にアメリカ大使館に行ってきました。大使館を訪れるのは今回が2回目ですが、要所要所にガードマンがいたり、以前よりも若干セキュリティーが厳しくなっていました。

まずは大使館入り口でチェックがあり、パスポートの照合などを行い入館すると、招待者一人一人がケネディー大使と日米協会の藤崎会長にご挨拶と自己紹介をした後、ウェイターさんにウェルカムドリンクをいただきながら、大広間に集合した。全員揃ったところで大使館員の方の司会でケネディー大使のご挨拶と抱負などのスピーチがあり、その後藤崎会長のご挨拶と乾杯があった。

その後はパーティー会場に移り、シャンパンやワインを片手に数多くのお食事を美味しくいただきました。パーティー会場は大使館内とオープンガーデンを自由に移動できましたので、夕暮れや夜の六本木ヒルズのビル街や周辺の夜景を見ながらのお話はとてもゆったりした気分になれました。

今回は写真撮影禁止で、プロのカメラマンの撮った写真が、あるサイトから出席者のみが閲覧することができるという徹底した規制がありました為、お見せで来ませんでしたが、広間の一番奥にマッカーサー元帥と昭和天皇が記念写真を撮ったという場所があり、そこでプロのカメラマンに我々の写真を撮って頂きました。

若い頃小さなキャロラインお嬢様がケネディー大統領に手を引かれて歩いている映像をテレビで見たことがありますが、その方が今、目の前に居て、握手してご挨拶をしていると考えただけで、本当に感慨無量でした。

 

三渓園の「観桜の夕べ」を楽しんできました。

本日は生憎の雨でしたが、次の休みの日には桜の花が完全に散ってしまいそうでしたので、毎年恒例の三渓園の夜桜を楽しむため、思い切って行ってきました。流石に雨の所為か、人出はなく閑散としていましたが、逆に落ち着いてお花見ができ、雨の中の夜桜も初めての経験でしたが、またいつもと趣が違う桜の花を堪能でき、行ってきて良かったと思いました。

傘を差しつつ、撮影してきた写真をご覧下さい。

 

 

 

 

 

 

春の当院の歓送迎会

今年3月で退職する2人と4月から新たに入って来る新人3人の歓送迎会を葉山のラ・プラージュで開催しました。とても美味しいお料理と美味しいワインでスタッフ皆んながとても幸せな気分になって、10時半でやっとお開きになりました。お店の方達にご迷惑をおかけしたかもしれませんが、とても楽しいパーティーになりました。ありがとうございました。

いつも元気で明るい動物看護師の三瀬さん(下の写真左)と、どんなことにも熱心に取り組む獣医師の野尻先生(下の写真右)が3月で退職することになりました。二人ともそれぞれの素晴らしい未来に向けて躍進することを祈っております。

また新獣医師の有田先生(下の写真右)と新動物看護師の阿部さん(下の写真左)と山口さん(下の写真中央)は4月から皆様のご家族である動物達の健康と幸せ(ウェルネス)のために頑張っていくスタッフです。どうぞよろしくお願い致します。

下の写真は出席したスタッフの集合写真です。

 

 

 

 

 

 

湘南よみうり(鎌倉・逗子・葉山版)の4月号に掲載されました。

湘南よみうり(鎌倉・逗子・葉山版)の4月号の「教えて先生!~ペットの病気~」のコーナーに「ペットのがん」についてのコメントが掲載されました。

スキャンしたものを掲示しましたが、小さくて見にくいので、実物が待合室のコーナーの台に置いてありますので、ご覧になってみて下さい。

 

救命救急医による呼吸器病学の3日間セミナーに出席して

NAHA(日本動物病院会)の3日間の国際セミナーに参加してきた。         講師はDr.Rozanski。タフツ大学の准教授で集中治療室室長であり、内科学会認定専門医、救命救急学会認定専門医の資格もお持ちの米国では有名な先生です。内容は上部気道疾患や下部気道疾患の診断と治療そして胸膜腔疾患の治療、肺血管疾患(血栓塞栓症)の診断治療、ウイルス性呼吸器感染症の診断治療など、かなりの内容あるセミナーでした。最後に難症例の診断治療について検討したが、これもおもしろいものばかりだった。     興味深い内容をいくつか挙げてみます。

気管虚脱のステント療法が最近増えてきていますが、以外に緩和的な治療であり、気管全体に装着しないと上手く行かないのと結局は進行していくことになるということですので、安易にステントをするよりも、頚部の気管虚脱であれば気管リングの装着の方がより長期コントロールが出来るので、お薦めのようです。

米国での感染性呼吸器疾患の1つであるインフルエンザが、特に人のインフルエンザ(H1N1)が猫に感染した症例があるといわれていますが、実は犬にもインフルエンザ(馬インフルエンザと関連するH3N8)が存在し、ある保護施設での抗体検査で42%という数字が出ているので、日本にも入ってきている可能性もあるということでした。

気管支炎は急性気管支炎(喘息)と慢性気管支炎と慢性再発性喘息に分類することで治療がかなり異なることから大切なことになる。

肺血管疾患の中でも肺血管塞栓症が色々な疾患と関連していることが多く、次のような疾患があげられる。免疫介在性溶血性貧血・敗血症/重篤疾患(15~20%)・蛋白漏出性腎症・クッシング症候群・犬糸状虫症・腫瘍(リンパ腫や血管肉腫etc)・股関節全置換術・プレドニゾロン療法(高用量・長期間)。またこの血栓症の治療法についても薬剤の使い方が、かなり明確になった。血栓症治療薬のD-ダイマーはごく最近動物での有効性が無いことが証明された。

葉山(森戸)海岸から富士山を望む景色と犬の中国刺繍

中国にお仕事で出張している方から中国の聾者が刺繍したという額入りの刺繍を頂いた。冬の森戸の海のマリンブルーの色がとても綺麗で感激しましたが、これが一本一本細い糸で刺繍されたものとは思えません。受付の壁に早速掛けさせていただきましたので、来院時にご覧になってみて下さい。下の写真がそれです。

 

 

 

 

神経外科学国際セミナーに出席して

今回はJAHA(日本動物病院福祉協会)の国際セミナーで、アイオワ州立大学のDr.Nich Jefferyの神経外科の3日間セミナーでした。内容は1日目と2日目はⅠ型とⅡ型の椎間板ヘルニアとウォブラー症候群、それに関連する手術でラミネクトミー・ミニヘミラミネクトミー・ベントラルスロットといった異なるアプローチ法の手技と適応。また胸腰椎椎体部分切除術(coupectomy)や頚部脊髄への背外側アプローチ法、L7神経の減圧のための腰仙部における椎間孔拡大術の適用と手技等を学んだ。3日目には脊椎の不安定性を起こす骨折や亜脱臼などに対する整形外科手術法や腰仙部変性症候群の診断法と様々な外科手術法についての紹介。更には脊髄損傷への細胞移植に関しての治療法や麻痺した犬の排尿に利用できる電気的神経機能代替装置の紹介など、たいへん面白い内容だった。

伊豆マウンテンドッグランのご紹介

昨日、インターネットで検索して見つけたリードなしでOKのドッグヤード、「伊豆マウンテンドッグラン」に日帰りで行って来ました。元々みかん畑だったというだけあって山の斜面を利用した少々飼い主にはきついところもありますが、犬達にとっては最高のようで、放した途端にまず探検をしだし、他の犬達を見つけると早速ご挨拶、そして追いかけっこを始めました。

頂上や山の途中からは相模湾が見え、南向きの斜面のため、北風が当たらず、意外に暖かくすぐに汗をかくくらいになりました。15年前からあったということですが、管理がきちんとされており、芝生や植木なども手入れがなされ、どこもとてもきれいでした。男性が1人で管理をしており、植木の職人さんでもあり、犬が大好きで始めたということですが、このおじさんの犬に対するやさしい対応や声のかけ方を見ているだけで誰もが犬好きだとわかります。おそらく犬好きが高じて趣味でやられているのではないかと思います。

リード無しで自由に放して良いところは他にもありますが、これだけ自然を利用した山の斜面を開放しているところは、ほとんど無いと思います。ただノーリードOKなだけに犬同士の社会性がない子はご遠慮いただいた方が良いかもしれません。

こういうところはあまり皆さんにお知らせしたくない気持ちも少しありましたが、あえてご紹介をしました。私のところのフレンチブルは普段散歩や運動をしたがらない子なのですが、ここでは本当に楽しそうに山の下から上まで何度も行ったり来たり歩き回っていました。他の子も我を忘れて飛び回っていましたので、よほど開放的な雰囲気なのでしょう。皆さんも一度ご興味がありましたら、いらしてみてはどうでしょうか。

下のスナップ写真をご覧になっていただくと、雰囲気がつかめるかも知れません。

 

 

 

 

日本獣医内科学アカデミーに参加して

2月7日(金)~9日(日)の3日間パシフィコ横浜で日本獣医内科学アカデミーの第10回記念学術大会が開催された。この大会は52の学会・研究会・一般社団法人・公益社団法人が一同に集まって毎年一回開催される大きなイベントです。

印象に残ったアップデートの内容をいくつかご紹介します。

今年6月頃に販売される予定の分子標的薬「トセラニブ」の作用機序から適用方法、そして副作用についてのわかりやすい解説があった。分子標的薬は従来の化学療法剤と異なり、がん細胞に特徴的な分子が標的になる。また化学療法剤は多くが細胞障害毒性なのに対し、分子標的薬はシグナル伝達阻害や血管新生阻害なので、生体への影響がごく少ない。しかも治療のゴールは化学療法剤は腫瘍の消失や縮小にあったのに対し、分子標的薬はそれ以外にQOLの改善にもつながる。もちろん副作用は化学療法剤よりかなり少く、そのほとんどが対症療法で改善する。但し治療の適応は皮膚がんの肥満細胞腫がメインだが、外科手術に取って代わるものではない。また肥満細胞腫以外の悪性腫瘍(一部の固形癌)にも奏効する可能性がある。

犬のアトピー性皮膚炎の新しい減感作療法:動物のアトピーの原因となるチリダニ科は、コナヒョウヒダニとヤケヒョウヒダニの2種が反応を起こすダニの半分以上を占める。そしてコナヒョウヒダニの主要アレルゲンであるDer f2が犬のアトピー性皮膚炎の主要アレルゲンの1つであることがわかった。このDer f2にブルランというアジュバントを結合させたワクチンによる減感作療法が今後期待される。

最近注目されてきたメトロノミック化学療法:少量の抗癌剤を毎日投与する方法で、人ではリンパ節浸潤のある乳癌や前立腺癌、メラノーマ、卵巣癌、多発性骨髄腫、び慢性大細胞型リンパ腫、などに奏効する可能性が示された。獣医領域では脾臓の血管肉腫や軟部組織肉腫の術後補助化学療法として着目されている。メトロノミック化学療法の作用機序は血管新生抑制や抑制性T細胞の抑制による抗腫瘍効果などが示唆させれている。化学療法剤としてシクロフォスファミド、シタラビン、CCNUなどを使用した治験例があるが、いずれも副作用がごく少数ではあるが出現している。しかも従来の使用量の多い抗癌治療から見たらかなり軽度で十分容認できる範囲だ。メトロノミック化学療法はこれからは術後補助化学療法としてだけでなく、切除不能な固形癌に対する化学療法についての検討がなされ始めた。

低悪性度リンパ腫の症例で軽度の貧血プラス総白血球数が少なく2700~6300で、好中球がやはり少なく1400~2000くらい、リンパ球はやや少なめといった症例で骨髄内の細胞を見てみると小型成熟リンパ球が30%以上も占めており、各種表現型解析やTCRの遺伝子再構成などから低悪性度リンパ腫だったことが判明したという。このような数値を示す犬猫は日常臨床で結構多いので、注意が必要と感じた。

血液検査で成熟好中球と血小板減少症のある犬の骨髄吸引検査で骨髄球系と巨核球系の過形成が認められ、免疫抑制療法で反応が見られたことから免疫介在性好中球減少症および免疫介在性血小板減少症が同時に起きたと考えられる非常に珍しい症例。

先天性中枢神経疾患はMRIおよびCTの評価が必要:主な疾患に水頭症、頭蓋内くも膜嚢胞、後頭骨形成不全症候群(キアリ様奇形)、環軸不安定症、環椎後頭骨オーバーラップ、環椎軸椎背側圧迫などがあるが、それぞれが独立した疾患ではなく、後頭骨頸椎移行部における先天性の骨形成不全に起因し、小脳あるいは上部頚髄が圧迫される一連の症候群として考えられるようになってきた。

この他にもポリペクトミーの実際の手技における注意点や猫の難治性口内炎の全臼歯抜歯(60~80%の有効率)と全顎抜歯の効果と抜歯のこつなど興味のある内容が多々あったので、すぐにでも明日の診療に役立てるつもりで勉強をしてきた。