1人の男と19歳の老犬の写真が物語る感動的な1枚

ネットでこんな写真を見つけました。是非多くの方に見て頂きたくて、秒間SUNDAYより引用させていただきました。このワンちゃんの表情が全てを物語っているようです。

全米が泣いた!たった一枚の写真が物語るある男と老犬の友情

湖の中に長髪の男と老犬の姿。静かな水面に身を委ね、目を閉じている犬の表情は 主人への愛 強い信頼が満ちあふれている。この犬、スコップは19歳、人間では 約96歳相当。重度の関節炎に悩まされ 痛みから普段は睡眠も充分にとれていない状態。そんなスコップの為に主人のジョンは毎晩 自宅から1.5キロ離れたこの湖に通い時間が許す限り抱えて一緒に湖の中へ。
こうしてスコップは浮力で関節炎の痛みから開放され ようやく短い睡眠をとる。19年という長い時間を共有してきた2人(1人と一匹)にも持ちつ持たれつ様々な歴史があった。実はこのスコップ 子犬のとき元飼い主に虐待され 生後8ヶ月でジョンと当時のフィアンセに出会い引き取られる。
人間への不信から閉ざされてしまったスコップの心をジョンは1年かけてほぐしていく。ジョンがそのフィアンセと別れ 鬱になった時は スコップが彼を助けてくれた。「なんて説明していいのか解らないんだけど・・・あの時スコップが僕に”目を覚ませ しっかりしろ!”って言ってくれたような気がしたんだ・・・・」 楽しい時も悲しい時も辛い時も、いつも一緒の2人。

・これが本物の愛ってやつだ。                     ・世界に共通する愛だ                         ・この一枚には人間と犬との 平和 絆 友情 全てが詰め込まれてる。

と大絶賛。 このことがきっかけで スコップのレーザー手術の寄付金も集った。スコップが家で痛み無しで眠れるのも、もう少しかもしれない。

葉山町総合防災訓練・消防防災フェアに参加して

11月9日9:30~13:00葉山小学校校庭と消防署裏の駐車場スペースで葉山町総合防災訓練・消防防災フェアが行なわれた。私の所属している湘南獣医師会もこのイベントに参加し、ペット同伴避難者対応訓練を実施した。

実際の地震災害時にはまず自分の身を守ることが、第一優先になります。緊急時に余裕のない場合はペットを逃がさなければならないこともあります。またペットを連れて避難所に行っても災害の規模によってはペットの収容施設(動物救護所・ボランティア)が3日~7日後になる可能性があります。今回はその収容施設が出来てからの手続きや収容のシュミレーションを体験して頂いたことになります。

本日のペット同伴避難者対応訓練のスナップ写真をご覧ください。

写真①:収容テント周辺での全体の様子。写真②:動物避難所の受付で飼い主名とペット名などの登録手続きをしているところ。写真③④:収容テント内のワンちゃん達。   写真⑤:ワンちゃんを非難テントに預けている間に神奈川獣医師会被災動物救護の専門家によるミニセミナーを受けているところ。写真⑥:仮設の避難所のケージから引き取って、避難訓練の終了です。お疲れ様でした。

写真①

写真②

写真③

写真④

写真⑤

写真⑥

飼い主と愛犬のための防災10か条                     1 発災時は先ず飼い主自身の身を守る                                    2 鑑札、注射済票、連絡先を書いた名札を付ける                          3 マイクロチップを装着                             4 社会性を身につけた犬に育てる                          5 飼い主と犬の健康管理                             6 防災用品を準備する                                 7 近所の犬仲間を作る                              8 被災後、犬の預け先を決めておく                         9 避難所では飼い主同士、助け合って 管理し、周りに迷惑をかけない         10 飼い主の心の準備

飼い主と愛猫のための防災10か条                                                 1 発災時は先ず飼い主自身の身を守る                                                                                   2連絡先を書いた名札を付ける                                                                                                      3 マイクロチップを装着                                                                                                               4 捕まらない時は猫の逃げ口を作っておく                     5 外から見えるところに猫がいることを表示する                  6 防災用品を準備する                                7 飼い主と猫の健康管理                             8 被災後、猫の預け先を決めておく                        9 避難所では猫を外に出さないなど 周りに迷惑をかけないよう管理する        10 飼い主の心の準備

 

”元気いっぱい野球大会”

11月4日、ロータリー活動の社会奉仕活動の1つ新世代奉仕の一環として、少年野球大会を実施した。還暦チームと小学校高学年チーム(ハヤマジャイアンツ)の対決で「元気いっぱい野球大会」と名づけ、南郷上ノ山運動公園で開催された。早朝は小雨が降っていたが、10時の開始時間にはすっかりあがり、曇り空ではありましたがスポーツには絶好の天気になった。還暦過ぎの爺さんたちは一回戦目大差をつけられ、大敗。2回戦目は負けられないとやや若いおじさんも入った混合チームになって登場。試合が接戦になったとき少年チームの総監督(元読売ジャイアンツ投手)宮本和知さんが助っ人に現れ(写真①)、あっという間に点を取れずに抑えられて、あっけなく終了となりました(試合終了時:写真②)。

試合終了後は葉山マリーナの2階、トラットリア マリーナ・デルソーレで懇親会となり、優勝チーム、ハヤマジャイアンツの表彰と優勝カップの贈呈と両チームの優秀選手の表彰がありました。優勝チームハヤマジャイアンツの優勝カップをもらった代表の小学生が一言挨拶をと言われ、「今日はほんとうにありがとうございました。(じっくり考え)・・・・ぼくも長生きをしたいと思います。」と言ったとたん会場の年寄りたちは総立ちで拍手が湧き上り、「そうだ50年後にまた試合やろうな」、もう一人の爺さん、「その時はもうこの世にいないよ」、などと大笑いとなった。(宮本監督の挨拶:写真③、ロータリアンとの集合写真④)

写真①②

 

写真③④

あるアンケート結果

9年前2004年にアメリカ動物病院協会(AAHA)が、動物の飼い主様にアンケート調査をした。

質問①は無人島にたった1人だけ同伴者を連れて行って良いと言われたら、誰を連れて行きますか?という内容でした。

その回答を見てみると、飼い主の47%は人(夫・妻・子供などの家族、友人etc.)と答えた。

そして飼い主の52%は自分のペットを連れて行くと答えた。

質問②は自分の命が危険な状態に置かれてもペットを助けるか?というものだった。

その回答は93%が当然そうする。またはたぶんそうする。と答えたそうです。

これらの回答はおそらく日本でも同様の結果になるのではないでしょうか。こういった動物を家族の一員とする意識は、核家族化や老齢化により、ますます強くなっていく傾向があると思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

秋の気配を感じながら家族で散歩

先週の木曜日は森戸海岸周辺に散歩に行った。海岸近くのカフェでランチをとったあと、海岸でうちの子供たち3頭の写真を撮った(写真①:左からステラ、アーサー、ローリー)。また日曜日の午後には南郷上の山公園のハイキングコースを、うちの子供たちと一緒に散歩したときに周囲のススキの穂が日の光を浴びて、輝いている光景を見て、秋の気配を感じました(写真②)

写真①

写真②

 

高濃度ビタミンC療法が放射線被曝対策になる!?

私は点滴療法研究会の会員で、現在動物の治療実施に向けて勉強中ですが、高濃度ビタミンC療法は人ではそれを応用したマイヤーズ・カクテル処方により色々なアレルギー疾患(気管支喘息・アレルギー性鼻炎など)偏頭痛発作・心不全・全身倦怠や慢性疲労症候群・狭心症・慢性蕁麻疹・線維筋痛症・甲状腺機能亢進症・こむら返り・生理不順・急性上気道炎・慢性副鼻腔炎・耳鳴りなどに効果があることが分かっています。また高濃度ビタミンC点滴療法そのものが、経口投与との併用により、末期進行がんのがん患者さんの生存期間が4.2倍から6倍延長するというエビデンスもあります。しかも患者さんのQOL(生活の質)も60%で良くなっています。

さらに、ビタミンC療法は放射線障害を防ぐ効果があることが分かっているのです。放射線障害が起こるメカニズムは放射線がDNAに衝突して傷害する直接障害と放射線が細胞の水分子に衝突して生まれる活性酸素がDNAを傷害する間接障害の2種類があり、直接障害は20%、間接障害は80%なのだそうです。しかもビタミンCはこの活性酸素を消去する抗酸化作用がとても強いものの1つです。防衛医大と陸上自衛隊の実験で「アスコルビン酸(ビタミンC)の前投与はマウスの大量放射線暴露による致死性胃腸症候群を防ぐ」という論文を2010年に発表しており、この論文の著者らは論文の中で次のように考察しています。”もし、原発事故や放射能テロが発生し、放射能汚染地域にいる被害者を救出する際には、レスキュー隊員が直ちにアスコルビン酸(ビタミンC)の経口投与をさせることが重要である” 

そして先日、点滴療法研究会から以下の様な文献が送られて来ました。皆さんはどのように感じられますでしょうか?

【点滴療法研究会・文献速報】                                ビタミンCは放射線被曝障害を防ぐ ? (防衛医大の研究続編)

原発事故の1年前に防衛医大と陸上自衛隊の研究者らは、急性被ばく障害を防御するためにビタミンCの前投与が有効であるという実験結果を論文で発表しました。

9月27日、同じ研究グループが続編とも言うべき研究論文を出しました。マウスの腹部に13Gの放射線を照射すると全例が急性胃腸壊死で死亡する。

①  照射3日前にビタミンC水溶液を250 mg/kgで3日間経口投与、②照射8時間前に250 mg/kgを経口1回投与、③照射後に経口水溶液を250 mg/kgで7日間投与の3種類の投与法を組み合わせて生存率を観察した。

個々の投与法単独の生存率は20%以下だったが、3つのビタミンC投与を全部組み合わせると、生存率は100%であった。

点滴療法研究会が提唱している放射線被ばく障害に対するビタミンC経口投与による予防を支持する論文です。

興味深いことは、自衛隊が福島原発事故時に緊急出動したとき、「トライアルとしてボランティアの自衛隊員にビタミンCを摂取させた」と記載していることです。

日本臨床獣医学フォーラムに出席して

9月27日~29日までの3日間JBVP(日本臨床獣医学フォーラム)がホテルニューオータニで開催された。毎年この時期に開催されるが、常に4000人以上の参加者がある。獣医師、動物看護師はもちろん、市民の方達も参加できる内容もあり、学生も来ていた。展示会場には協賛の企業も相当な数出展していた。午前10時からセミナーが始まり昼はランチョンセミナーでお弁当を食べながらの勉強、その後も20分ほど(長くて30分)の休憩を挟んで、70分づつのセミナーが延々夜9時30分まで続く。プログラム107のタイトルの中から、自分の聞きたいセミナーを予め予定しておいて、時間配分を考えておかないと、17の会場を行き来するだけで疲れきってしまうことになる。とても当日行き当たりばったりでは難しい。そんな忙しさの中、普段会えない友人や先輩・後輩に通路や展示会場で偶然会って、近況を伝え合ったり、今度会う約束をしたり、短時間の歓談ではあっても楽しい時間が過ごせた。今回私が選択したのは皮膚病学・消化器病学・猫病学・肝臓病学・腫瘍外科学・微生物学・臨床病理学などでしたが、それぞれの国内外の専門医の講義はとても参考になり、新しい内容も盛り込まれていて、大変有意義な時間を過ごせました。

 

 

 

中秋の名月

昨晩は「中秋の名月」。東京に出た帰りに三渓園に寄り、園内でお月見膳をいただき、月見団子でお茶をして、久しぶりにゆったりとした時間をすごしました。月が明るすぎて上手く撮れないと言い訳をして撮った写真をご覧ください。その下に家内が望遠で拡大した月の写真を撮っていたので、1枚拝借しました。

当院の人気者「ノン君」天国へ・・・

体重360gの子猫が公園に捨てられているのを通りかかった人に拾われ、数日後当院に健康診断のために連れて来られたのは1996年の7月でした。他に兄弟が2頭いて、里親さんを探しているということでした。当時は今よりも野良猫が多く、里親を募集してもほとんど貰い手が見つからない状態でしたので、拾った方もとても困っていられましたので、当院が引き取ってスタッフ全員で育てることにしたのです。「ノン」という名前がつけられ、6ヶ月齢で去勢手術をしました。ほとんど1日中医局とロッカールームのなかを自由に走り回ったり、専用のベッドに寝ていました。体重もピーク時には6.6kgになって、肥満傾向になったこともありました。とても健康で穏やかな性格でしたし、誰にでも可愛がられる当院の人気者でした。ところが半年ほど前、食欲が落ちてきたり、軟便をするようになってきたので、一通りの検査や腸管のバイオプシーもして診断をしましたら、猫の三臓器炎、つまり胆管肝炎と慢性膵炎と炎症性腸症を同時に起こす疾患になってしまい、数種類の内服薬や点滴・静注などの治療を駆使しましたが、17歳という年齢もあって、一進一退を繰り返し、ついに数日前から食事を全く食べなくなってしまいました。そんな中、以前勤めていた当院OBの獣医師も具合が悪いことを聞きつけて川崎からお見舞いに来てくれました。また夜間救急病院に勤めている看護師も仕事の前にお見舞いに来てくれました。しかし昨日からは意識も無くなり、今朝から体温の低下と不整脈の出現、瞳孔散大となり、自然に近い状況で、2013年9月16日午前11時15分息を引き取りました。幸運にも丁度台風が通過している時間で、患者さんもいらっしゃらなかったので、スタッフ皆んなで看取ってあげる事が出来ました。いつも世話をしているスタッフの看護師は泣き崩れてしまいました。ノン君は本当に皆んなに愛されていましたし、人気者でしたし、病院のマスコット的存在でもあり、何よりお互いの癒しになっていたのです。そして更にとても大事なお役目を果たしてきたことがあるのです。それは献血をすることで貧血していた猫ちゃん達、延べ数十頭の命を救ってくれていた影の功労者だったのです。[悲しいことに今現在輸血の血液を供給していただける商業施設は、日本には1件もありません。その為どこの動物病院も基本的に飼い主様にお自宅の猫ちゃんの献血をお願いして、実施している状況です]

昨夜は私が用意したお線香とお焼香を皆であげて、ノンちゃんのお通夜を致しました。思い出話で、お弁当の鳥のから揚げを盗み食いされ、それからノン君の大好物は鳥のから揚げだということがわかりました。遺体の前には病気で食べれなかったてんこ盛りのから揚げが供えられていました。うちのスタッフは心が優しい人たちばかりです。私の自慢のスタッフたちです。こんな人たちに面倒を見てもらう動物達は幸せだと思いますよ。

患者さんが元気に、楽しくなる病院:産婦人科三宅医院(岡山県)

休みを利用して行ってきた日本動物病院福祉協会(JAHA)の研修会の最後のセッションで、産婦人科三宅医院(岡山県)の院長と100名を越すスタッフたちのインタビュー形式を取り入れた記録ビデオを見させていただいた。スタッフ全員がとても生き生きして働いており、院長のコンセプトは患者さんが元気で楽しくなる病院、幸福感に包まれた病院でありたいとおっしゃっています。そしてこの病院の目指しているのはメディカル・ディズニーランドだというのです。

妊産婦の方の出産前から出産後の子供はもちろん、ご主人や家族、また退院した後のOBまでもが参加できるイベントや継続医療(乳幼児、小児科健診・眼科検診・出産前からの母親の歯科検診・育児中の心理カウンセラー・美容整形外科)が受けられ、入院中の患者さんにもかなりきめ細かなサービスをしている。そのきめ細かさはAC(アメニティー・コーディネーター)という患者さんの快適な環境づくりに貢献しているお掃除のおばさんたちからの情報やアイデアから来ているのです。

この病院は患者さん中心の医療であり、患者さんが求めているものに答えたり、自分が患者さんになったつもりで考えたサービスをしたりすることで、患者さんに喜ばれ、感謝され、それがスタッフのモチベーションを高めることにもなっている。

動物病院の患者さんは動物ですが、私たちはその患者さんである動物の飼い主様が望んでいらっしゃるものに答えるだけではなく、望んでいらっしゃること以上のサービスをご提供させて頂くことを目標と考えております。そして人と動物の絆「ヒューマンアニマルボンド」を大切にした質の高い獣医療と、動物のウェルネス(心身共に健康で美しく生活している状態)のために、医療以外のことも我々ができることをやっていこうと考えております。