症状発現から2週間で亡くなった小型犬

12歳のシーズーが5月の健康診断で僧帽弁閉鎖不全による慢性うっ血性心不全がある以外は、ほとんど異常がなく、胸部X線検査(写真①)でも異常がなかったが、8月中旬になって呼吸が荒くなって元気がないということで来院。この時点では肝酵素の中等度上昇と白血球の軽度増多くらいだったが、胸部のX線検査(写真②)では肺全体に肺胞と間質性の混合パターンと粟粒性の細かいマスが混在した3ヶ月前とは全く異なる所見だった。飼い主の方は高齢で心臓も肝臓も悪いので、抗癌剤などの化学療法は望まず、苦痛のない最期になることを望まれました。そのためバイオプシー検査などもせず、酸素室のレンタルをして、自宅で過ごさせることにした。途中2回ほど診察や往診をしたが、最終的に症状が出てから2週間後に自宅で息をひきとった。亡くなるときは思っていたよりも短時間であまり長く苦しむこともなかったということで、飼い主の方も安堵の表情だった。

いずれにしても、僅か3ヶ月で一気に進行した肺の腫瘍だったが、非常に珍しいとは言え半年1回の健康診断をしていても間に合わないような疾患もあることを知っておいていただきたい。

写真①

 

 

 

 

 

 

 

写真②

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