肺挫傷で血胸になったトイプードル

中年のトイプードルが、飼い主の方がご自分の足が不自由だったため、転んでしりもちをついたところにたまたま居て、下敷になり、動けなくなった。病院に担ぎ込まれたときにはショック状態で、舌の色は蒼白で浅い頻回呼吸になっていた。静脈確保と輸液療法でショックの治療をし、安定したところで、レントゲン検査をしたところ胸腔内に大量の液体があり、肺が虚脱していた。エコーガイドですぐに胸腔の液体を採取したところ、血液であることがわかり、肺挫傷により血胸になっていたことが判明した。安静と止血治療と酸素化をはかったが、じきに呼吸停止となり、人工呼吸で一旦戻ったが、一時間もしないうちに再度今度は心肺停止となったため、心肺蘇生術を実施し、再度、心拍・呼吸が復活した。しかし三度目の心肺停止が起きた後は気管チューブから血液が出てきたため、飼い主の意向もあり、蘇生処置を中止した。                      どうしようもないアクシデントだったため、飼い主の方も何とも言えない、やりきれない心境だったと思います。

 

 

 

 

 

 

 

上の写真右が以前の正常の胸部

下の写真の下が以前の正常の胸部

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