猫の下腿骨の斜骨折の整復手術

事故による猫の下腿骨の斜骨折を外固定により修復。
上の写真が術前、下が術後。


椎間板ヘルニアの鍼治療

当院では10年程前から鍼灸治療をしておりますが、椎間板ヘルニアの症例が最も多く、次が関節炎になるでしょう。
この写真は中年齢のチワワの椎間板ヘルニアで、グレードⅣの後肢の不全麻痺がありました。手術はご希望されなかったので、鍼治療を行うことになりました。
11ヶ所のツボ(穴位)に電針療法を行い、特殊電磁波温熱療法と中草薬の応用で2週間ほどで改善し、3週間で通常のように歩けるようになりました。
写真は針治療中の様子です。


レーザーで簡単に取れるイボ

高齢になってくると体表に小さなイボができ易くなります。そのほとんどが皮脂腺腫などの良性の腫瘍ですので、細胞診で良性ということが分かれば、皮膚にメスを入れることなく、レーザーで切除し、さらに蒸散させて再発しないように処置できます。
写真上段左から、頭部の皮膚にできた腫瘤、切除している様子、切除後の皮膚
下段は舌の背面にできた腫瘤の切除をレーザーで切除したところ

脂肪腫とはこのようなもの

肥満傾向のワンちゃんに多い脂肪腫とは、良性の腫瘍ですので、そのまま放っておいてもその腫瘤そのものは大きくなりますが、転移はしませんし、症状もほとんどありません。但し、筋肉の間や腋下、股間などで大きくなると歩行に支障が出てきたり、痛みが出てくることがあるため、摘出手術が必要になります。
写真右は皮下にできた脂肪腫を切開したところ、左は摘出した脂肪腫

18歳の高齢猫の腫瘍摘出手術

腹部の腫瘍から出血をくり返すということで、飼主の方の希望により切除手術を実施した。約20分の手術で終了したが、麻酔の覚醒も早く、とても18歳という高齢には思えない順調な回復をして、その日のうちに帰宅することが出来た。
写真左は腹部の腫瘍、右は術後の写真

咬傷による皮膚の裂傷

犬どうしのケンカによる咬傷で、腋の下の皮膚が裂けてしまった。
咬傷の場合牙が深く入っていたり、噛んで振り回すために周辺組織のダメージが強く、血管の損傷や組織の壊死により、細菌感染を容易に起こしてしまいますので、傷んだ組織を取り除き、死腔が出来ないように慎重に縫合します。写真左が手術前、写真右が手術後。

オスのワンちゃんの腹腔内陰睾

雄犬のお腹の中に睾丸が存在する状態のことを腹腔内陰睾と言います。
この状態のままにしておくと中年以降になってから、睾丸の腫瘍になる確率がかなり高くなります。中には悪性腫瘍になるものも多く、命に関わるものもあります。
写真左は手術中の陰睾の萎縮した睾丸、右は手術終了後

胃カメラによる所見と病理組織結果

ワンちゃんの慢性の嘔吐や下痢の診断に内視鏡検査が必要になることがあります。
写真は左から十二指腸、空腸近位と遠位。
どれも腸粘膜のかなりの異常があるように見られますが、バイオプシーによる病理組織検査の結果、リンパ球浸潤がみられる慢性炎症との診断でしたので、ステロイド剤を内服させたところ、よく反応して数ヶ月に及ぶ下痢も改善した。

小型犬の膝蓋骨脱臼の手術

小型犬に多い膝蓋骨脱臼ですが、グレードの低いもので、症状がまったくないものは手術の必要がありません。 痛みによる跛行などの症状があって、将来関節炎などによる合併症が出て歩くことが出来なくなる可能性があるものについては、やはり手術が最も良い治療法になります。

腸間膜リンパ節膿瘍を伴った消化器型リンパ腫

発熱と下痢が続いた雑種犬に試験開腹を実施し、病理組織検査にて腸間膜リンパ節膿瘍と小腸のリンパ腫の診断が出た。細菌培養感受性試験の結果から2種類の抗生物質とリンパ腫については抗がん剤治療を実施した。現在治療中で下痢の回復が見られている。