日本獣医がん学会出席(総院長金子)

7月1日と2日の二日間、ニューオータニホテル東京にて日本獣医がん学会が開催された。メインシンポジウムは膵臓の腫瘍で初日は骨の腫瘍についてだった。骨の腫瘍はやはり、犬種や年齢、症状のある部位などが大変役立つが、画像診断や細胞診、そして病理組織診断で確定診断ができるため、これらが大変有用になる。また膵臓の腫瘍については人に多い外分泌膵由来の膵管癌、また腺由来の腺腫や腺癌がある。犬では内分泌由来の腫瘍が多いが、ベーター細胞由来のインスリノーマに遭遇する機会が多い。その他にα細胞由来のグルカゴノーマおよびδ細胞由来のガストリノーマなどがある。犬のインスリノーマは数例治療した経験があるが、外科切除が基本となるため、CT検査が必要となる。しかし、すでに周辺リンパ節に複数転移していたり、肝臓にも転移が認められたりすることが多く、できるだけ多くの腫瘍を切除し、肉眼では見えにくい腫瘍の取り残しに対しては、ストレプトゾトシンあるいはトセラニブを使用することで、生存率の延長が確認されている。もちろん外科手術の前に内科的な治療や食事療法が大切なことは言うまでもない。今回のインスリノーマの外科で浅野先生の術中血糖値モニターのコツをお聴きしたことが大変勉強になった。

 

 

地域猫の保護と治療期間

葉山の向原で保護されて、当院に入院中の高齢の猫さんがいる。かれこれ2週間になる。病院にお預かりした時から全く動かず、体温の低下と脱水がひどく、輸液を開始したが、入院中も何度か痙攣があり、中枢神経の障害(脳腫瘍の疑いも)があるようだ。2週間たった現在も意識はなく、口から栄養を与えているが、次第に飲み込むことも難しくなってきている。体温も保温をしないと、35℃になることもある。できるだけの看護をしてあげるつもりだ。

BBQパーティーin横浜海の公園

3年ぶりのBBQパーティーin 横浜海の公園

スタッフみんなの協力と、何といっても看護師長のMiss.M.K.の手の込んだ料理の数々には驚いた。しかも全てが美味しいのだ。

お陰さまで贅沢なBBQ料理が堪能できた。

また天気も良く、暑くも寒くもなく、快適でとてもリラックスできた。

 

湘南臨床研究会にて肥満細胞腫と甲状腺癌の2つの悪性腫瘍が存在する老齢犬の治療についてを検討。

湘南臨床研究会にて、三谷獣医師が肥満細胞腫および甲状腺癌の2種類の悪性腫瘍を発症した14歳といった高齢のビーグル犬の治療についての考察を発表。本来であれば、外科手術によって腫瘍そのものを切除し、その後の再発を防ぐ意味で抗がん剤を使っていくが、やはり2種類の腫瘍となると限られてくる。分子標的薬のパラディアである。

 

 

 

湘南臨床研究会で3症例発表:三谷獣医師

3月16日20:00~22:30藤沢にて湘南臨床研究会開催。当院からは三谷獣医師より、「猫のFIP  の治療について」「犬の腎臓癌の細胞診と治療について」「真性赤血球増多症による腎前性腎不全と治療について」の3題の発表があった。それぞれに石田卓夫先生のコメントがあり、大変有意義な内容ばかりだった。

3日間のJAHA国際セミナーに出席(院長)

3月1日~3日の3日間、東京で日本動物病院協会(JAHA)の国際セミナーがあり、出席してきた。イギリスの王立獣医大学の小動物学教授Dr.David Churchの専門である内分泌学の講義だったが、論理的でしかもとても分かりやすい内容だった。タイトルは1日目「多飲多尿症患者に対する論理的アプローチ」と「カルシウム代謝疾患の診断に対する論理的アプローチと最適な治療」、2日目「糖尿病の最適な管理法」、3日目「クッシング症候群」と「副腎皮質機能低下症(アジソン病)」これらは日常よく診る疾患なので、最新のしかも世界水準の診断治療がすぐに役立つ内容ばかりで、とても有意義な3日間だった。

グリーフケア症例検討会に三谷獣医師と細田看護師が発表

動物医療グリーフケアの第一人者阿部美奈子先生のZoomによる症例検討会だったが、国際的な感覚の持ち主でもある阿部先生の説明で、安楽死に対する外国人と日本人の考え方と感覚の違いがとてもよく理解できた。また三谷先生の症例で、小型犬の重度な肺水腫の患者さんが、初診で診療時間外の救急外来で来院し、治療のため継続監視で2晩徹夜した。3日目の未明に急変し、心肺蘇生になり、飼い主さんは最期をみとることはできたが、最終的に亡くなった。初診の患者さんなので、飼い主さんとのコミュニケーションも充分とれず、飼い主さんと患者さん情報があまり無い中なので、仕方のないことだが、我々が常に心掛けている患者さん(動物)の気持ちを中心にした医療を忘れて、病気だけに集中してしまい、飼い主さんから離れて知らない環境にいて不安を抱えていたワンちゃんのことをもう少し考えた対処が必要だったかもしれない。

歓送迎会兼忘年会兼新年会をイタリアンレストランのブレッツァ・ディマーレにて実施

本日、19:00より、昨年できなかった村上先生の送別会と新人動物看護士の坂本さんの歓迎会、さらに昨年できなかった忘年会と新年会をまとめて開催。おいしいイタリアンのフルコースをいただきながら、最後にプレゼント交換会で終了した。チームワークがとても大切な仕事なので、現役も新人もOBも何の隔てなく和気あいあいとした付き合いができる環境はとても貴重だと感じた。

湘南臨床研究会で三谷獣医師が症例発表

1月19日(木)20:00~22:30(石田卓夫先生が講師兼アドバイザー)藤沢にて湘南臨床研究会開催。前半は猫の腎臓病についての講義、後半は症例検討会で、当院の三谷獣医師から発表。内視鏡による咽頭鼻部のポリープ様腫瘤の生検材料の細胞診について、石田先生よりご教授いただいた。

日本大学外科学研究室の浅野教授による「皮膚の外科」のセミナーに参加

1月12日(木)20:00~22:30「皮膚の外科」特に腫瘍外科の皮膚再建手術についての講義だった。かなり難易度の高い術式も含まれており、Reading man procedure という術式は色々な応用ができる方法だと感じた。また眼瞼周囲の腫瘍摘出後の再建手術はとても悩むところだが、素晴らしい手術で整復をされていた。その他にも経験することが少ない術式がいくつも学べて、とても有意義なセミナーだった。