月別アーカイブ: 2月 2016

猫の非再生性の免疫介在性溶血性貧血及び免疫介在性血小板減少症

8歳の日本猫が2か月ほど前から少し元気なく、最近元気食欲なし、粘液性のよだれの症状で来院。身体検査で発熱(39.7℃)粘膜・皮膚の貧血色があった。血液検査(完全血球検査・血液化学検査)でヘマトクリット18.4%で非再生性貧血、総白血球数正常でストレスパターン、ヘモプラズマの赤血球寄生、血小板減少症(48000)、グロブリンやや高値、以前FIV(+)であった。まずは静脈点滴とヘモプラズマの駆虫のためテトラサイクリン系抗生剤の内服したが、嘔吐が出てしまうため、中止して静脈点滴と制吐剤、食欲増進剤で胃腸の調子を戻してから、エンロフロキサシンの注射に通っていただいた。ヘモプラズマが見られなくなったにもかかわらずその後ヘマトクリットが17.8%とさらに下がってきたため、輸血も始めた。輸血後、骨髄のバイオプシーも実施して細胞診をしたところ、骨髄球系の過形成と赤芽球系の軽度の低形成(好塩基性赤芽球まではあって、それ以降の細胞成分に乏しい)があり、巨核球は少ないが裸核のものが存在する。つまり骨髄内にはある程度の分化段階のものが存在するのに末梢血液中の主に赤血球や血小板がかなり少ないのは骨髄を出てから免疫介在性に破壊されている可能性が高いためだと考えられる。そこで免疫抑制剤としてステロイドの高容量を開始した。その結果反応して数日でヘマトクリットが35%まで上がった。しかしその後貧血が徐々に進行し、ステロイドを3mg/kgまで増やしたが、免疫低下による細菌感染症や発熱もあって減量せざるを得なくなり、現在ヘマトクリット20.2%、血小板33000、総白血球数(好中球)正常で維持しているが、油断はできない状況だ。今後汎血球減少症になるようであれば骨髄異形成症候群なども考えなくてはならないだろう。写真は骨髄塗抹と血液塗抹標本。 血液塗抹         血液塗抹         骨髄標本         骨髄標本          

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猫の悪性神経鞘腫

5歳の日本猫の陰唇部に以前から少しずつ大きくなってきた腫瘤が最近目立ってきた。避妊手術と一緒にこの腫瘤を摘出することを希望。手術した後の病理組織検査結果は低悪性度の悪性神経鞘腫。手術マージンには腫瘍細胞は(-)脈管浸潤もなし。将来は遠隔転移はないものの局所再発はあり得るので、定期的な観察は必要。        

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眼球突出の整復手術

犬同士のケンカ騒ぎでチワワに大型犬がぶつかったか、口が当たったかで眼球が突出してしまったということ。救急で来院し、すぐに整復手術になった。眼球を押し戻しつつ、眼瞼の縁に糸をかけて4糸程縫合し、術後は1週間~2週間で抜糸する。視神経や網膜などの損傷があると術後も視力が戻らないことがある。 写真上が損傷後、下が術後    

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