月別アーカイブ: 7月 2015

ビーグル犬の鶏卵大の膀胱結石の摘出手術

9歳のビーグルが以前より頻尿や少量の出血があったようですが、ここ数日元気や食欲が無くなってきたということで来院された。触診で膀胱の位置に硬いボール状のものが触知できたので、血液検査などのルーティン検査とX線検査さらにエコー検査を実施したところ、下の様な大きな膀胱結石(写真①②)が存在し、それが原因して腎臓は尿管から膀胱に尿が流れ難くなった為に起きた水腎症(写真③)になっていた。子宮内には液体が少量貯留しており、白血球増多と子宮内膜炎から蓄膿症(写真④)になってきているようだった。来院当日から静脈輸液を開始して、脱水と電解質補正、腎機能の改善をはかった。翌日に手術となり、膀胱結石の摘出(写真⑤⑥⑦⑧)と卵巣子宮摘出術を実施した。術後は腎後性腎不全ということになるので、結石を取り除くことで2日目にはBUNやCreは正常になり、元気も出てきた。 写真①        写真② 写真③        写真④ 写真⑤        写真⑥       写真⑦        写真⑧

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皮膚欠損を皮膚形成外科により修復

耳介の後方(裏)の皮膚の哆開部の化膿により、壊死した皮膚を切除した後、皮膚の欠損部が大きく通常の縫合で閉鎖した場合、耳介が後方に引きつられ、形成上違和感が出てしまう為、皮膚の前進皮弁(フラップ)による修復術を実施した。経過も良く皮膚形成学的にも大変綺麗に治癒した。  

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老齢のウェルシュコーギーの多発性骨髄腫(形質細胞腫)

12歳のウェルシュコーギーで2年前に保護センターから来た保護犬で当初より後駆麻痺があり、歩行ができない状態だったが、今回ワクチン接種のための健康診断をすることになり、血液検査も実施した。その結果、血清の総蛋白10.5グロブリン7.8カルシウム12.2、蛋白分画ではγグロブリンのスパイク状の上昇等が見られたため、X線検査を実施したところ、右大腿骨が重度のパンチ様骨融解があり、その他に第2腰椎棘突起、右尺骨近位、右手根骨にも同様の骨融解像があった。おそらく椎間板ヘルニアかウェルシュコーギーの遺伝的疾患の変性性脊椎症が存在している可能性もある。このことが後肢の激しいパンチ様骨融解があっても、幸いなことに後駆が麻痺し、ほとんど疼痛がなかったのでしょう。骨の融解している病変部の針生検による細胞診では形質細胞はある程度見られるが、同時に中型のリンパ球やリンパ芽球もかなり出現しており、Bcell型ハイグレードのリンパ腫になっている可能性があった。骨融解に対してはゾメタという骨の修復を図る治療とリンパ腫に対するステロイド剤+アルキル化剤などを使用した化学療法やCHOPベースの治療法などが必要だが、この子の今までの経歴や色々な事情と飼い主の方のご希望などもあって、なかなか理想的な治療の実施は難しいと感じた。ある程度対症療法を中心の治療になるでしょう。下の写真は最も骨融解の激しい大腿骨のX線写真です。    

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老齢猫の口腔内の扁平上皮癌

老齢の日本猫が、食欲が減少してきた、口の周囲がいつも汚れるようになった、下顎が少し腫れてきた、という主訴で来院された。飼い主の方は口内炎か歯の問題があるのではないかと思っていらしたようだったが、口腔内を見てみると右の下顎犬歯の後方の歯肉から舌下の粘膜にかけて腫瘤と壊死した白色部分があり、触れることをいやがっていた。この部分のスワブによる細胞診の結果、扁平上皮癌であることがわかった。飼い主の方とのご相談の結果外科手術や化学療法は希望されず、内科的な緩和治療を望まれましたので、自然療法の一つホモトキシコロジーや制癌作用のあるサプリメントなどで対応し、痛みが伴ってきたら、より強い鎮痛剤を使っていくことになった。下の写真はは口腔内の様子と顎の腫れを示している。      

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犬の耳介皮膚に認められた肥満細胞腫

13歳のミニチュアダックスフンドの耳介の皮膚に直径1.6cmと7mmの腫瘤があり、ここ2週間程で大きくなってきたということで来院。針生検による細胞診で肥満細胞腫と診断した。複数の肥満細胞腫が増大傾向があることから、切除手術となった。耳介は皮膚の余裕のない軟骨のサンドされた薄い構造の為、全層の切除とした。耳は段差が出来たり、湾曲する可能性があることを飼い主の方にご理解いただき、手術となった。病理組織検査では肥満細胞腫のグレードⅠ~Ⅱに相当するという結果だった。いずれも完全切除で脈管浸潤なしということだが、グレードⅠでは無いので、再発や転移は無いわけではない。したがって術後も注意が必要だ。写真は術前と術後。    

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