スコティッシュフォールドの肝臓に見られた胆管嚢胞腺腫

7歳のスコティッシュフォールドが他院で胆嚢肥大と言われており、4~5か月間の慢性嘔吐があった。当院で改めて検査させて頂いたところ、肝臓内に直径4~5cmの嚢胞状のマスが3か所、小さなものが1か所存在し、左右の腎臓にも直径1~2cmの嚢胞がみられた。肝臓の大きな嚢胞が胃を圧迫することで慢性の嘔吐があったと考えられた為、嚢胞の切開及び有窓術を行なった。肝臓の内側右葉の辺縁に小水疱があったため、それをバイオプシーして病理組織検査に出してみたところ、診断名が胆管嚢胞腺腫だった。癌化することもあるという事だが、この患者さんには悪性所見は認められないという事だった。

下はX線検査とECHO検査および手術中の写真

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大型犬の胃内異物を内視鏡(胃カメラ)で摘出

若い大型犬がご主人の革のベルトを呑み込んでしまったという事で来院した。内視鏡で1時間半以上かけて取り出した。ベルトは13個に喰いちぎられていたため、摘出に苦労した。開腹手術による胃切開であれば、30分ほどで終わっていたと思われますが、以前に一度タオルを呑み込んだことがあり、胃切開しているので、できるだけ内視鏡による摘出処置を希望していた。

内視鏡での所見と摘出したベルト片

 

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肥満細胞腫の悪性度や存在する場所によって手術の仕方は様々

1例目は雌の6歳のラブラドールレトリーバーで前胸部にできた腫瘤が細胞診で肥満細胞腫と診断した。但し、肥満細胞の悪性度はそれほど高くなかったが、皮膚に割合余裕のある部位だったため、手術法は縦横2㎝のマージンと深さは筋膜までの切除とした。また浅頚リンパや腋下リンパの腫大はなかったので、リンパ節郭清はしなかった。2例目は7歳の雄のラブラドールレトリーバーで口唇部にできたやはり肥満細胞腫だった。ただ下顎リンパ節がやや腫大していた為、針生検(FNA)をした結果、複数個の肥満細胞が検出されたので、リンパ節郭清を実施した。一般的に口唇部に発生する肥満細胞腫は比較的悪性度の高いものが多いとされているため、より拡大手術をすることとした。従って口唇の全層切除を実施した。整形上やや変形した顔つきになることと下顎の犬歯が上唇に接触するため犬歯を削るようにしたが、飼い主の方の許容範囲の結果で満足が得られた。

写真は上段から順に1症例目と2症例目の手術中と手術後の状態を示す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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犬の脾臓原発の血管肉腫

9歳のビズラが最近食欲が減退、元気が無いという事で来院。触診にて中腹部にマス様のものを触知、粘膜色は貧血を呈していたため、ルーチン検査として血液検査、X線検査、エコー検査を実施。結果は貧血と白血球増多(好中球・単球の増加)および血小板の低下が見られたため、DIC(播種性血管内凝固症候群)が始まってきている可能性があった。凝固因子もいくらかの異常があったため、DICの予防に低分子ヘパリンを使いつつ、まずは輸液とすぐに輸血を実施した。X線検査とエコー検査にて腹腔内に液体(血液)が貯留していたのと、脾臓の大きなマスと肝臓内の2か所に直径7mmと1㎝の低エコ―のマスが確認できたため、輸血をしながらの脾臓の全摘出と肝臓の部分切除を行なった。術後の経過は良好で5日目にはほぼいつも通りの食欲元気の回復が見られた為、退院となった。但し、病理組織検査結果は脾臓・肝臓共に腫瘤は血管肉腫ということで、恐らく脾臓原発の血管肉腫で、肝臓転移という状況なので、進行度も早く、同じような状況が短ければ1か月以内、長くても2~3か月以内に起こる可能性が高い。いずれにしても短い期間かもしれないが、良い状態のうちに家族の方達と一緒に精一杯楽しい時間を作って、良い思い出を作って欲しいと願うばかりです。

写真は脾臓のエコー検査と術中と術後の摘出した脾臓の血管肉腫(腫瘍が破裂して出血していた部分が分かる)

 

 

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猫の脾臓に認められた悪性リンパ腫

10歳の日本猫が食欲不振、体重減少で来院。触診にて腹腔内のマスを触知。血液検査ではHCT26.6%で再生性貧血、好中球と単球の増多以外には異常なし。X線検査では胸骨リンパ節の腫大、脾臓の腫瘤が認められ、エコー検査でも脾臓のマスが確認され、脾門部のリンパ節の腫大が認められた。脾臓のエコーガイド下による針生検で、細胞診を行った結果、リンパ腫であることが判明。飼い主の方とご相談の上、後日HCTが22.1%まで下がったため輸血の準備をして、輸血をしながらの脾臓摘出手術となった。病理組織検査の結果は悪性リンパ腫。高グレード(低分化型)リンパ腫で、B-cell由来。基本的に根治は困難だが、化学療法で延命が可能な腫瘍だ。脾臓及び悪性リンパ腫手術後10日目に抜糸と同時にビンクリスチンという化学療法剤を開始。現在までに6回の投与を実施しているが、大きな変化は認められていない。下の写真は術中及び術後の脾マスの所見で、脾臓の腫瘤の漿膜面が壊死により、破裂しており、そこから腹腔内に出血していたと思われる。

 

 

 

 

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